記念グッズとか、テニスコーチの仕事はとか。

テニス

サーモボトル。

日本プロテニス協会の50周年記念グッズとして製作したもの。

大きすぎず、デザインもおとなしめでいい感じ。
家族の誰かが使ってるはず。


さて、テニスコーチのアルバイトのお話。

先の投稿でテニスコーチ不足のことを書いた。
そもそも若い層が減っていること、そしてテニスコーチのアルバイトが
大学生たちから選ばれにくくなっているという現実である。

昔はテニスコーチのレッスンフィーも時給換算すると結構高額でおいしいアルバイトだった。
遠い昔・・・40年近く前の記憶だが、初めてコーチとしてデビューした時、
1レッスンのフィーは2,000円だった。
もちろん交通費は別払いだ。

ということは、時給にして1,330円。
当時、並行してアルバイトをしていた喫茶店の時給は450円だったから、
テニスコーチは割りの良いアルバイトだった。

そこから卒業までの数年間、テニスコーチのアルバイトをした。
最後は、1レッスン4,000円くらいもらっていたと思う。
途中から交通費込みのフィーになったが、それでもかなりおいしいアルバイトだった。

ただ、小さなテニスクラブを請け負っていたコーチングスタッフでの
アルバイトだったから、大手テニススクールで働いてそこまでもらえるかは知らない。
デビュー時のフィーは飛び抜けて高くはないと思うが、
卒業時のフィーはかなり高額な方だったと思う。

毎日、レッスンに入っていたわけでは無いので、月の稼ぎにすればそれなりだが、
一人暮らしの大学生には、効率の良い貴重な収入源だったのは間違いない。


だから「レッスン30分前に来てね」と言われても折り合ったし、
そもそもあの時代は「30分前が業務指示ならお金出ますよね?」なんて考えはなかった。
早く来てコートを使うのも自由だったし、それなりのメリットがあった。

しかし今は時代が違う。
多様な働き方、労働に関する知識などを皆が知るところになった。
そして何より、テニスコーチのフィーが昔からあまり変わっていない。
世の中に時給アップが追いついてしまい、おいしいアルバイトではなくなってしまったのだ。

おそらくデビュー時のレッスンフィーは昔とあまり変わってない。
フィーの上がり方もそれほどじゃない。
ならば、出勤から退勤まで時給が出る仕事がいいよねとなる。

さらには、人手不足の折、都内の飲食関係の求人時給が軒並み高騰している。
それほどまでに人手が不足してるのだ。


そして、各業種、各社、採用に工夫を凝らしている。
某イタリアンレストランチェーンも、細かな時間の区切りで働ける制度や、
すぐに仕事が覚えられる仕組みづくり、基本的に残業無しなど、
学生にも主婦にも働きやすい条件を出している。
昔みたいに「人が足りないから2時間残って!」や、
「仕事は先輩のを見て覚えてね」なんてことはないのだ。

当然、テニス事業者も今の流れに準拠しなければいけない。
これじゃいかんよね、来てるんだし、コートの準備もしてるんだしってことで、
少しずつレッスン以外の時間も業務をしていれば時給計算をするスクールが出て来た。
小規模なスクール業者はまだかもしれないが、ある程度の規模の会社は支払っていると思う。
当然、ワタクシの所属する会社も払っている。


そして有給休暇。
昔を思えば信じられないことだが、アルバイトの学生にも
有給休暇を付与することが法律で義務付けられている。
当然、経費は爆上がりするが、法令だから従わなければいけない。

「有給休暇を取得します」と言われれば、そのまま休んでもらわなければいけない。
「なんで休むの」と理由を聞いてもいけないし、
「お客様はキミのレッスンを受けたくて来てるんだよ」なんてのもNGだ。

ワタクシ、テニスコーチのアルバイトを始めた頃、休めないことに驚いた。
喫茶店のアルバイトはテスト期間中は休ませてくれたが、
コーチのアルバイトは「キミのクラスだからね。テストとか関係無し」と言われた。
今ならアウトだと思うが、当時はそうだった。
でも、時給が良かったから、続ける意味はあったのだ。

アルバイトに有給休暇を付与しているテニス事業者ってどれくらいあるのだろう。
これ、経費的にかなりキツイはず。
やらなければと思いつつ、出来ていない事業者も少なくない気も・・・(想像です)


と、今の世の中に準拠してホワイトに制度整備をしても、相変わらず人手不足だ。
やはり何かがマッチしていないのか?
まだ効率が悪いアルバイトなのか?
次なる整備改善はなんだろう。

お客様が集まるかどうかというのと同じく、働き手があつまるかどうかも、
テニスというアイテムの世間での人気の指標じゃないかと思う。
まだやらなければいけないことは山積みなんだろう。
さてどうするか、テニス業界。

ためブロ

ためブロ

福島県生まれ。 普通の公務員の家に育ち、小〜中学校はバスケットボール部に所属。 強豪校のあまりに厳しい練習とレギュラー争いに嫌気がさし、個人スポーツをやることに。 高校で見つけたのがテニス。 当時まだ硬式テニス部は少なく、進学した高校でもまだ「テニス愛好会」だった。 テニスといえば女子、しかも愛好会という緩そうな雰囲気に惹かれ入部。 しかし、女子はおらず、東北なのでクレーコートが使えるまで、毎日ランニングと素振りの日々。 加えて、素振りをした途端に、先輩に「センスなし」から一刀両断。(笑) そんなテニスとの出会いが、今に至り、テニスで生きているという不思議な人生。 テニスを軸にたくさん勉強させてもらったことを駆使して、 テニス業界、スポーツビジネス界で生きている今現在。 座右の銘は「努力に勝る天才なし」 セミナー講師や研修も得意技。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP