収益とか、反省とか。

テニス

初詣の明治神宮。

参道の両側には寄進者の名前の提灯がズラリ。
本殿への曲がり角には大型モニターで宣伝動画。

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神社の収益構造ってどうなってるんだろう。
明治神宮も広告収入が大きいのかな。

調べてみたら、ブライダルや飲食業、
あとは野球場、テニスクラブなんかで成り立ってるのね。
知らなかった。
けっこう普通なんだな。

 

さて、14歳児。

テニスを練習を終え、車に戻ると荷物を置きながら
「ありがとうございました」と言う。
必ずである。

言葉そのものを強制はしていないが、
テニスが出来ることに感謝をしなさいとは言っている。

基本的に長男も14歳児も親には敬語である。
そして何かしてもらったらお礼を言う。
それこそ醤油を撮ってもらっても、「ありがとうございます」である。
親も子もお互いにだ。
かと言って、堅苦しい仲ではないけど。

そんなわけで、テニスの練習を終えれば、
「ありがとうございました」と「お疲れ様」だ。

先日、練習を終えた14歳児。
何も言わずにどさっと荷物を置いて、
ふてくされたようにシートに座った。
たぶん、テニスの調子が悪かったのだろう。

帰り道、しばらく黙っていたが、話しかけてみた。

「調子はどうだった?」

「悪い」

「何が?」

「色々」

「色々って?」

「フォアとか」

「どんなふうに?」

「微妙に」

そのまま不愉快そうに携帯をいじりだす。
そして時折、不機嫌そうにため息。
しばらくガマンしていたが、さすがに頭に来た。

「テニスの調子が悪かったか何だか知らないけど、その態度はないよ」

「・・・・」

「キミのフォアハンドがどうとかは誰の問題なんだ?」

「自分です・・・」

「そんな態度をすると、何か良くなるのか?」

「なりません・・・」

「調子が悪かったどうすればいいのか分かるか?」

「練習します」

「フォアの調子だ何だって、機嫌とってられないんだよ。
だいたい、いつもベストのプレーなんかないんだよ。
悪い時にも悪いなりにどうにかするのが選手だろ」

「ごめんなさい」

もう止まらない。

「感謝出来ない選手にプレーする資格はない!
キミが頑張ってるからみんなで応援して、
おじいちゃんも送ってくれているのに何なんだ!」

「すみません」

「すみませんじゃない。もうテニスなんかやめてしまえ!
送りもしないし、迎えにも行かない!
クラブには退会届けを出す!」

「ごめんなさい。テニスやらせてください」

「ダメだ!もうやめろ!」

これ以上、言っても無駄だと思ったのか、
うなだれて黙り込む14歳児。

こういうことがあまり無いタイプなだけに
双方、どうにもブレーキが効かなくなってしまった。
その晩は半泣きで寝たらしい。

次の日、テニスに行く時間になった。
とはいえ、日中は怖くて近寄れないらしく、
自分の部屋にこもりきりの14歳児。

夕方、もう出なければ間に合わないと言う時間に
ワタクシのところにやって来た。

目頭を押さえ、うつむいたままで、
「すみませんでした。テニスやらせてください」
と言う。

しばらく黙っていると、もう一度同じことを言う。
さらに黙って観察していると、小刻みに肩を震わせている。
泣いているのか?

近寄って、下から顔をのぞき込んでみた。
さらに顔を隠し、背ける14歳児。
そしてさらにぞのき込む。

笑ってた・・・
正確には笑いをこらえていた。

そう。
叱られて神妙にしなければいけない場面に
必ずおかしくなって笑ってしまうのだった。

兄弟で正座して叱られ、項垂れていると
そのうち、肩が震え、しまいには吹き出す。
そして最後には堪えきれずに大笑いして、倒れこむ。

それにつられて長男も笑ってしまう。
謝らなければいけない場面なのにと、長男が怒り出す。
笑いながら怒るから尚更おかしくなって、こちらも笑ってしまう。

お葬式とか、ちゃんとした場面でそういうことはなく、
叱られて神妙にしなければいけない場面限定なので、
いわゆるシリアスな何かではないと思うけど。

「反省してるの?」

「してます・・プッ!」

「笑ってるじゃないか」

「笑ってません・・・ブブッ!」

どうにもならない。
こりゃダメだってことで、結局許してしまった。

そんな14歳児。
いちおう反省はしている様子。
今日も真剣にボールを追いかけている。

そして、練習が終わると、
今日も「ありがとうございました」と車に戻って来ている。
まあ、頑張れよ。

ためブロ

ためブロ

福島県生まれ。 普通の公務員の家に育ち、小〜中学校はバスケットボール部に所属。 強豪校のあまりに厳しい練習とレギュラー争いに嫌気がさし、個人スポーツをやることに。 高校で見つけたのがテニス。 当時まだ硬式テニス部は少なく、進学した高校でもまだ「テニス愛好会」だった。 テニスといえば女子、しかも愛好会という緩そうな雰囲気に惹かれ入部。 しかし、女子はおらず、東北なのでクレーコートが使えるまで、毎日ランニングと素振りの日々。 加えて、素振りをした途端に、先輩に「センスなし」から一刀両断。(笑) そんなテニスとの出会いが、今に至り、テニスで生きているという不思議な人生。 テニスを軸にたくさん勉強させてもらったことを駆使して、 テニス業界、スポーツビジネス界で生きている今現在。 座右の銘は「努力に勝る天才なし」 セミナー講師や研修も得意技。

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