日本リーグ会場に設置される出場チーム旗。
「テニス部」と入れるのがルール。
これを入れないと、企業ロゴとなって、
会場の広告掲出規定に抵触してしまうらしい。
なるほどねぇ・・・と思いつつも、そうかなぁなんて。
ウェアへのコマーシャルロゴの露出は制限ないのにね。
さて・・・。
「あっ!やっちまった」と思った時はもう遅かった。
不思議と痛みはない。
ただ、予想した通り、額から生暖かい感触。
手を当てると、手のひら一面にベッタリと血。
服を汚さないように慌てて下を向くと、
ボタボタと地面が赤く染まっていく。
横にいた15歳児が慌てて、
「あ、血です。何をすればいいですか」
と言う。
なんでこんな時にも敬語なのか?(笑)と思いつつ、
「フロントでタオル借りて来て」とお願いする。
久しぶりの休みだった。
出張続きであまり家にいられず、
ようやく休日にたどり着いた。
久々に15歳児の練習前の練習に付き合える。
少し早めにクラブに着き、コートを借りる。
ボールを出し、車に戻ろうとしたところ、15歳児とすれ違う。
彼をかわして、横のコンクリートの段差をヒョイッと飛び越えた。
はずだったが、足が引っかかった。
バランスを崩し、手をつく・・
はずだったが、そこには段差が切れた空間。
正確には角だった。
ヤバイと思い、左の手すりに手を伸ばすもキャッチ失敗。
さらに下の段の地面に手をつく。
倒れたというより、頭から逆さに地面に突っ込んだ体制。
勢いが強く、体が止まらない。
角が目の前に迫るも、勢いを止め切れない。
額に鈍い衝撃が走った。
最初に思ったのは、「まずい、これ確実に血が出るパターン」てこと。
予想通りの流血戦になってしまった。
クラブのコーチが新しいタオルを持って来てくれた。
額を押さえると、見る見る真っ赤に染まって行く。
手も血だらけ、おそらく顔も。
水道を借りて勘で患部を流すも血は止まらない。
「救急車呼びましょうか?」とコーチ。
救急病院に行かなきゃダメかなぁ。
救急車、人生初体験か。
でも、クラブに迷惑かかるし。
縫わないといけないくらいの傷なんだろうか。
あ、もしかして脳波も見てもらわないとかも。
色んな思いが頭をめぐるも、気を失ってもいないし、
気持ち悪くもないので、救急車を呼ぶのはもう少し待つことに。
「ごめん、練習できなくなっちゃった」
「いや、大丈夫です。それより傷は大丈夫ですか」
相変わらず敬語である。
タオルをもう1枚もらい、押さえつける。
少し出血量が減った気がする。
妻に電話して事情を話し、指示を仰ぐ。
「救急病院に行った方がいい気がするけど」
「うーん、でもこれから練習だしなぁ」
「そんな場合なの?」
「とりあえず、圧迫しながら車の中で安静にしてる」
落ち着いて確認すると、あちこちに裂傷。
幸いウェアに破損はない。
恐る恐る鏡を見た。
ブロックの角の形に額が切れて凹んでいる。
妻に写真を送る。
「こんな感じ」
「写真じゃよくわからない」
「縫うかな」
「多分、そういうレベル」
「テープじゃダメ?」
「多分ダメ」
「とりあえず練習終わったら帰る」
「明日は病院だね」
少し出血が治まってきたのと、手が疲れたので、
タオルをハチマキ状にして巻いた。
選手たちは「変なお父さん」と思ってるだろうけど、仕方ない。
家に帰って、絆創膏を当て包帯を巻いてもらった。
ブルーハーツみたいだな。(言ってる場合か!)
人差指と中指が腫れているので湿布。
妻が2本まとめて湿布をまこうとした。
「それじゃキーボード打てないじゃん!」
「え?この期に及んで仕事するの?」
「週明けに向けてやることあるんだよ」
とりあえず、夜中に異変が起きないことを祈ろう。
怪我もショックだけど、一番ショックなのは、
自分が軽く飛び越えようと思った段差に足が引っかかったこと。
自分のイメージほどに足が上がっていない。
これって衰えてるってことなんだろうか。
きっと傷の再生も遅いんだろうなぁ
はあ、なんかすごくショックだ。。
傷残るんだろうか。
「天下御免の向こう傷!」とかシャレになんないぞ。
いや形からして、漫画の怒ってる人みたいなマークかも。
ネタができたとか、面白がってる場合じゃない。
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