マーブルとか、外来種とか。

仕事

長男が食べてた。

子供の頃、よく食べたけど、マーブルチョコって今の定番なのね。
MARBLE TENNIS.comも長く続くように頑張ります。


さて、転職のお話。


その場所、そのグループ、その組織、それぞれに色がある。
伝統とか文化?風土っていうのだろうか。

これまで何社かお世話になったが、やっぱりそれぞれに違う。
きっとどれも正解だし、大きな間違いはないのだと思うが、
やっぱりずいぶんと違うのだなと思うことも多かった。

意思決定においても、そのプロセスにおいても、
やはりそこの文化が色濃く反映される。
じゃあ、「文化」ってなに?どこに由来するの?っていうと、
多くはトップのタイプかなというのがこれまでの印象。

やはり組織はトップがつくったように出来上がっていく。
そしてメンバーもそう育っているから、そこに違和感はないし、
間違いなく居心地も良い。


で、そこに外来種が入ると平和ではない化学反応が起こったりする。
結果、外来種が駆逐されてしまう(辞めてしまう・追い出される)こともある。
「彼はウチには合わなかったね」とか。

または、外来種が押さえ込まれて、その組織に馴染むパターンもある。
郷に入ればってやつかな。
生き残り策としてはそれもありだと思う。
一方で何をするためにここに来たのか?とも思うけど。


外来種の持つ強みを上手く取り入れる組織もある。
外からの刺激でウチはさらに少し強くなったと。
これが一番良い反応なんだろうと思う。

それができるかどうかは、在来種の度量と成長意欲、
そして現状に留まってはいけないという危機感なのかもと思う。
「ウチはウチだから」って言ってたら、一歩も前に進まない。

もちろん、外来種側の巧みさも必要だ。
いきなり自分の理屈を振り回して、「こうすべき」と言ったって、
周囲とぶつかるだけで、何も貢献できない。
これまでの文化ややり方を尊重しつつ、上手に新たな提案をしていく。
皆が気づけば、「彼が来てからウチもずいぶん(良い方に)変わったね」
を導けるのが賢いやり方なんだろうなと思う。



ある大手小売り業から転職してきた人がいた。
誰が聞いてもわかる小売り量販企業のスポーツジム運営子会社から、
トップがどこからかの紹介で連れて来た人材。

年齢的にも皆と近く、同じテニスコーチ経験者だし、
それなりに上手くやれるんじゃないと思ったが、そうはいかなかった。

その彼は、大手小売りのマニュアルを振りかざし、
聞いたことのない物流の専門用語を多用し、在来種たちを翻弄した。

なぜそれが必要なのかもわからず、
どうしてその用語でなくてはいけないのかも理解できず、
在来種たちは戸惑うばかりだった。

何より素直に受け入れられなかったのは、
「そんなことも知らないのか?」と
在来種たちをバカにするかのように振る舞ったこと。

感情的なすれ違いも大きく、どうにも受け入れられないというか、
まったく交わるつもりのない外来種にどうして良いかわからなかった。

おそらくトップは、会社の将来を見据えて、
今ここで大きな刺激を入れなければと思ったのだろう。
他にもどう捉えれば良いのか分からないような社長さんを連れて来て、
「あなたたちテニスコーチは何もわかっていない」というような話を聞かされたし。

これらは刺激ではなく、自分たちの否定だと思った在来種たちは、
皆で集まり、これからどうすべきか話をした。

結論は全員が退職をしようということだった。
トップにそれを申し入れたところ、結果的に外来種が切られた。
脅して交渉するつもりはなかったが、それでは回らないと思ったのだろう。
お互いに不幸な結果に終わってしまった。

トップに引っ張って来られ、「ぬるい社員に喝を入れて会社を変えてくれ」
くらいのことを言われたのかもしれない。
まだ20代だったし、そんなことを言われれば気合いも入るだろう。
ただ上手に変える手法はさすがに持っていなかったのだろう。
周囲を仲間にして、一緒に変えていくやり方は出来なかったということだ。

もう彼の名前すら思い出せないが、
転職というものの難しさを思い知ったと同時に、
在来種たちには「信頼されていないのだな」と遺恨だけが残った出来事だった。

転職は難しい。
中途採用ということは、迎え入れる方も、
これまでに無かった何かを期待しているはず。
彼が来たらどんな刺激ややり方を入れてくれるだろうって。

ただ、それをごり押しすると、新たなことを期待していたはずの人までが、
拒否反応を示したりすることもある。
え?じゃ、なんで呼んだのってことに。

たぶんそれはやり方が下手だったってことだ。
転職先での早期のミスマッチの多くはそこにあるように思う。

ワタクシも今の組織では転職組の外来種。
上手に馴染めたのかどうか、皆がどう見ているのかは未だに分からない。

生きて来た年数的には価値観はずいぶん前に確立されているはずだし、
そのための余所者感はどこまでいっても拭えないと思うけど、
新たに所属した組織の中で今さら偉くなりたいとも思わず
割り切ってやってきたのは気持ちも楽だし、
それはそれで正解だったかなと思う。

転職する皆さん、その組織の文化をよく見て、
自分が何で貢献できるかを見極めてから、
謙虚にしかし強い意志でひとつずつことを成していくことだ。
飲み込まれてただのパーツ(人手)になってもいけないし、
ただただ嫌われものの外来種になってもいけない。

健闘を祈る。

ためブロ

ためブロ

福島県生まれ。 普通の公務員の家に育ち、小〜中学校はバスケットボール部に所属。 強豪校のあまりに厳しい練習とレギュラー争いに嫌気がさし、個人スポーツをやることに。 高校で見つけたのがテニス。 当時まだ硬式テニス部は少なく、進学した高校でもまだ「テニス愛好会」だった。 テニスといえば女子、しかも愛好会という緩そうな雰囲気に惹かれ入部。 しかし、女子はおらず、東北なのでクレーコートが使えるまで、毎日ランニングと素振りの日々。 加えて、素振りをした途端に、先輩に「センスなし」から一刀両断。(笑) そんなテニスとの出会いが、今に至り、テニスで生きているという不思議な人生。 テニスを軸にたくさん勉強させてもらったことを駆使して、 テニス業界、スポーツビジネス界で生きている今現在。 座右の銘は「努力に勝る天才なし」 セミナー講師や研修も得意技。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP