振れる人のDEFYER|Wilson DEFYER 98 PRO V1 インプレ

テニス

子供の頃に思った。
「東京ってコンクリートジャングルとか言うけど、福島より緑が多い」

いや、福島の方が緑は多いのだ、確実に。
ようは公園なんかの整備された緑が際立つのだな。
福島はリアル緑だらけだしね。(笑)

あ、ここは早稲田大学テニス部近くの武蔵関公園です。

さて、ウイルソン新シリーズ、DEFYERのインプレ。

前回は、DEFYER100のインプレだったけど、今回はこちら。

DEFYER 98 PRO V1

■フェイスサイズ:98平方インチ
■ウエイト:305g
■バランス:315mm
■ラケット長:27インチ
■ストリングパターン:16×20
■フレーム厚:22-23.5-22mm
■グリップ:G2,G3

新製品、DEFYERはスピン系に振ったシリーズ。
振り抜きも良く、振った分だけしっかり回転の掛かる攻撃型スピン系ラケットである。
フレームのねじれは低く、剛性も高いと思われるが、打球感は案外マイルドなのも特徴的である。

ちなみに、このフレームサイドのRED LINEデカールは初回モデルのみの仕様。

カッコいい!と思った方は、ぜひ初回モデルをゲットしてください。
って、売り切れでもう無いかなぁ。
探してみてください。

今回テストしたのは、DEFYER 98PRO。

前回の100に対して、若干ハード目なスペックの98PROはどんな味付けか。

期待いっぱいでいざ試打!である。

まず感じたのは、「お、やっぱり100とは違う」ということ。
当たり前だけど。(笑)

DEFYER 100は、スピン系ラケットらしい引っ掛かりがありながら、比較的間口が広い。
振れば回転が掛かるし、多少打点がズレてもラケットが助けてくれる感じがある。

対して98PROは、明らかに「自分で振っていく人向け」である。

ただし、98平方インチ、305gという数字から想像するほど難しくはない。
むしろ振り抜きが良いので、スイングをしっかり作れる人なら気持ちよく振っていける。
そして、振った時のボールの収まりが良い。
ここがかなり好印象だった。

スピン系ラケットというと、「回転を掛けてコートに収める」というイメージが強い。
もちろんDEFYERもそうなのだが、98PROはそこに、
「狙ったところに叩き込む」という要素が加わった感じ。

16×20のストリングパターンも効いているのだろう。
ボールが暴れにくい。

100よりも少し弾道を抑えやすく、前方向への推進力を出しやすい。
だから、ベースラインからグリグリに回転を掛けるだけではなく、
少しフラット気味に厚く当てていくショットも打ちやすい。

個人的には、このあたりがかなり好き。


スピン系だけど「飛ばしてくれるラケット」ではない

ここは大事かも。

DEFYER 98PROは、ラケットが勝手にボールを飛ばしてくれるタイプではない。

楽に当てて、楽に飛ばして、楽に深く入れる。
そういう方向なら100の方が良いと思う。

98PROは、
振る。
潰す。
回転を掛ける。
そしてコントロールする。

そんなラケット。

だからスイングスピードが上がるほど、このラケットの良さが出てくる。

逆に、中途半端に合わせにいくと、「あれ? 思ったほど飛ばないな」となるかもしれない。
ラケットは正直なのだ。(笑)

でも、しっかり振れる人には、この正直さが安心感になる。
強く振ってもボールが暴れにくい。
これは試合ではけっこう大きい。


打球感は意外と優しい

DEFYERシリーズ全体に感じるのだが、見た目やコンセプトから想像するより打球感はマイルド。

98PROも同じ。
フレームはしっかりしていて、インパクトで頼りない感じはない。
それでいて、「ガツン!」という硬質な感じでもない。

ボールを一瞬つかんでから出してくれるような感触があって、そこからスピンを掛けていける。

この、「しっかりしているけど硬過ぎない」というところは、最近のラケットではかなり重要だと思う。

剛性だけ上げればパワーは出る。
でも、それでは長時間プレーした時に疲れるし、何より打っていて気持ち良くない。

DEFYERは攻撃的なスピン系なのに、打球感とのバランスが上手く取れている印象である。


ボレーも悪くない

スピン系ラケットなのでストローク中心かと思いきや、ボレーもけっこう良い。

98平方インチということもあり、面の感覚が分かりやすい。

305gの重量もネットプレーではプラス。
相手の強いボールに対しても押されにくく、面を作って運ぶようなボレーがしやすかった。

もちろん、超絶楽チンボレーラケットではない。(笑)
でも、ストロークだけに特化したラケットではなく、オールコートで十分使える。

サーブも同様。
振り抜きが良いので、スライス、スピン系はかなり好印象。
特にセカンドサーブで回転を掛けながら振り切れる安心感はある。


100か、98PROか

これはけっこう分かりやすいと思う。

楽にスピンを掛けたい。
ラケットのアシストも欲しい。
扱いやすさも重視したい。
そんな方ならDEFYER 100

一方、
自分からしっかり振っていきたい。
スピンだけでなく、厚い当たりも使いたい。
強く振った時の収まりを重視したい。
98平方インチの操作感が好き。
そんな方ならDEFYER 98PRO

個人的には、
競技志向のプレーヤーなら98PROはかなり面白い選択肢
だと思った。


最近のスピン系は「グリグリ」だけじゃない

昔はスピン系ラケットというと、「とにかく回転!」
みたいな分かりやすいキャラクターだった。

でも最近は違う。
回転性能は高い。
だけど、そこに安定性やコントロール性能、打球感まで求められる。
ユーザーも贅沢になったのだ。(笑)

いや、メーカーの開発力が上がったからユーザーが贅沢になれたということか。

DEFYER 98PROも、単純なスピンラケットではない。
振り抜いて、回転を掛けて、攻める。
そのための98。

100より少しだけ乗り手を選ぶけれど、
その分、乗りこなした時の楽しさはこちらの方が上かもしれない。

ラケットに助けてもらうというより、
自分のスイングをラケットが邪魔しない。
そんな印象だった。

しっかり振ってテニスをしたい人には、ぜひ一度打ってみて欲しい。

そしてRED LINEが欲しい人は……
急いで探してください。

もう無かったらゴメンナサイ。(笑)

ためブロ

福島県生まれ。 普通の公務員の家に育ち、小〜中学校はバスケットボール部に所属。 強豪校のあまりに厳しい練習とレギュラー争いに嫌気がさし、個人スポーツをやることに。 高校で見つけたのがテニス。 当時まだ硬式テニス部は少なく、進学した高校でもまだ「テニス愛好会」だった。 テニスといえば女子、しかも愛好会という緩そうな雰囲気に惹かれ入部。 しかし、女子はおらず、東北なのでクレーコートが使えるまで、毎日ランニングと素振りの日々。 加えて、素振りをした途端に、先輩に「センスなし」から一刀両断。(笑) そんなテニスとの出会いが、今に至り、テニスで生きているという不思議な人生。 テニスを軸にたくさん勉強させてもらったことを駆使して、 テニス業界、スポーツビジネス界で生きている今現在。 座右の銘は「努力に勝る天才なし」 セミナー講師や研修も得意技。

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