彼の名は、ダニエル・ピッツ。
USPTA(アメリカプロテニス協会)のメンバー。
フラットドライブを叩き込むベースライナー、アグレッシブなプレーをします。
ダニエルとはもう10年以上のお友達(?)です。
毎週1回、一緒にテニスをします。
正確には月に2~3回くらいでしょうか。
ダニエルは10数年前のある日、ボク達のテニスクラブにやってきました。
「ボクはUSPTAのプロです。
キリスト教の宣教師として日本に来たのだけど、
収入を得たいのでコーチとして働かせて欲しい。」
って、感じだったと記憶しています。
もちろん、日本語はまったく出来ません。
「どうする?」なんて話になったのですが、
結局は「やってもらおう」ということになりました。
法的に問題が無いように、バタバタと様々なハードルをクリアして、
コーチとして仲間になりました。
ウチにとっては初めての外国人スタッフ。
お互いにカルチャーショックがありました。
でもそこは同じテニス仲間。
そしてダニエル自身の努力もあって、
彼は徐々に馴染んでいきました。
驚くべきはその日本語習得力。
全然話せなかった日本語も半年後には、
ほとんど不自由無く話せるようになっていました。
聞くこと全てをメモして、いつも復唱してましたっけ。
(相手をする周りのボクらは大変だったけど)
社員旅行で箱根の温泉にも一緒に行きましたっけ。
お風呂は熱過ぎてダメだったみたいですけど。
温泉宿で浴衣に靴下履いて箸を使っているアメリカ人・・・変な絵でした。
とにかくテニスが好きな彼。
いつでも全力投球です。
練習が大好き。
時間があればすぐに、「練習しましょう!」と言ってくる。
ボクらにはレッスン以外の仕事もあるし、
勤務時間内にテニスばかりしているわけにはいかない。
それが彼には理解できなかったようです。
練習を断ると、「どうして?!テニス好きでしょ!!」と。
皆、説明に困ってましたっけ。
特にボクはデスクワークが増えてきた頃だったので、
ほぼ9割の確率で誘いを断ってました。
(そんなヒマ無かったんだもん)
しまいには、「テニス好きじゃないのね!」と怒られてしまいました。
敬虔なクリスチャンの彼は、酒は飲まない、タバコは吸わない、
まじめに練習するというタイプでした。
対するボクは、練習はしない、酒は飲む、タバコは吸う、
いつも机に向かっているという、彼には理解しがたいタイプの
日本のコーチだったのでしょう。
で、たまに試合をすると怒る怒る。
自分のプレーに対して非常にストレートに感情を表します。
ミスをすれば、「Oh My GOD!!!!!」の世界です。
ボールをコートにたたきつける、ネットをラケットで叩く、
「コイツ、本当に敬虔なクリスチャンなのか?」と疑いたくなるほど。
まあ、怒らせれば勝てるんで、思う壺なんですが。
その後、日本人女性と結婚した彼は一旦帰国しました。
といっても、ハワイのテニスクラブで働いていたそうです。
その後、また日本に戻ってきたとの連絡が。
それからまた一緒にテニスをすることになったのです。
少し歳とった分、丸くなったかと思いきや、全然変わってませんでした。
相変わらず怒る怒る。
(きっと向上心が旺盛で純粋なんですね。)
パートナーにも怒る怒る。
それがウチの社長であっても関係無し!
「田村サン、走ってクダサ~イ!!」なんてね。
オレはそんなこととても言えないぞ。
そうそう、彼はKen’s千葉まで約20kmの道のりを自転車でやってきます。
で、思い切りプレーして、また20kmを自転車で帰る。
どこにそんな元気があるのでしょう?
とても44才とは思えません。
ダニエルを見ていると元気になります。
テニスが好きで楽しんでいるのが良く分かります。
(でもミスすると怒るのはやめて欲しい)
そんなダニエルとのテニスは火曜日の夕方です。
興味のある方はKen’s千葉に観に来てください。
気さくでいいヤツですよ。
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