ブロアーとか、ボトムアップという幻想とか。

仕事

気づけばなくなっていたので購入。

ブロアー。カメラの埃を飛ばすポンプだ。
一眼レフはレンズ交換が前提なので、気をつけていてもどうしても埃が入ってしまう。
カメラ内部のイメージセンサー部にチリつくとが影みたいに写り込んでしまうので、
これが必須なのだ。

さて、あちこちのセミナーに参加している。

会社指示で業界団体のセミナーに参加することもあるし、
個人的に興味のあるセミナーに行くことも。(もちろん自腹)


しばらく前に受けたセミナーはとても良かった。
ある企業で新たなコンテンツを立ち上げ、成功した方のお話。
聞けば誰もが分かる情報誌を立ち上げた方の講演だった。

既成概念を打ち破る。
当たり前だった慣習を超えた先に顧客満足と成功がある。
発想の転換と変化を恐れないこと。
PDCAを小さくたくさん、速く回すこと。
そんなお話だった。

講師のキャラクターもあり、非常に興味深く聞くことが出来た。
そしてたくさんのことが腹に落ちた。


で、話の中で何度も出てきたのが「ボトムアップ」
現場スタッフや若い人たちから多くの意見を吸い上げ、トライして行く。
上位者はそれを出やすくすること、引き出すことが仕事。
そこから新たなフェイズや次の展開、未来の会社の姿が見えるというもの。

これは素晴らしい!
やっぱり組織はこうでなくちゃ活性化しないよねと思った。
そしてウチの会社はどうなんだろう。
ウチのチームはどうかな。
そんなことを思った。


後日、主催団体の上位者、つまり経営者の皆さんと
食事やお酒などをご一緒する機会があった。

そこでお聞きしたことが何とも衝撃的だった。
「下からの意見?聞かないっていうか、潰すかな」
「意見を言うのは勝手だけどね」
「自分がトップですべての責任を負うわけだから、全部自分で決める」

きっと本音なのだろう。
ならばどうしてあんなセミナーを?
どういうこと?


実はこういう経営者の方は多い。
ようは自分の会社だから自分が決めるということ。
意見を言わせないつもりはない。
言いたいことがあるならばどうぞ言ってください。
だた、全部自分が決めるから。

「自分の会社だし、すべて自分の思うようにやらなきゃ面白くない」
あるトップからはそんなことも聞いた。

体感的には9割の経営者がそっち側だ。
たしかに最終的な責任を負うのはトップだし、
いちいち社員やスタッフの意見を聞いていたらキリがないのだろう。

じゃあ、あのセミナーはなに?
ボトムアップという幻想を見せるためのもの?

結局、ボトムアップなんてものはないのだろう。
そりゃ、権限もリスクもすべて持つトップになったら、
自分が舵取りしなきゃって思うわな。

たしかに、「提案が全然出ない(提案しろ!)」と言いながら、
提案へのファーストアクションはネガティブなことがほとんどだったりするし。
ボトムアップで組織が変わることなんてないのよ、きっと。(涙)

セミナーは素晴らしいと思ったし、早速取り入れたこともあるけど、
本質的なボトムアップは実現しないってことを自分に言い聞かせた出来事だった。


それでも世に溢れているセミナーは・・・
「メンバーが生き生きと働くしくみ」
「提案が止まらない組織のつくりかた」
そんな方向性のものがとても多いし、開催側もそういうテーマを選ぶ。

なんだろ。このダブルスタンダード。
本音と建前なのか。
それともガス抜き程度にしか考えていないのだろうか。

考えるほどに不思議な現実である。



ためブロ

ためブロ

福島県生まれ。 普通の公務員の家に育ち、小〜中学校はバスケットボール部に所属。 強豪校のあまりに厳しい練習とレギュラー争いに嫌気がさし、個人スポーツをやることに。 高校で見つけたのがテニス。 当時まだ硬式テニス部は少なく、進学した高校でもまだ「テニス愛好会」だった。 テニスといえば女子、しかも愛好会という緩そうな雰囲気に惹かれ入部。 しかし、女子はおらず、東北なのでクレーコートが使えるまで、毎日ランニングと素振りの日々。 加えて、素振りをした途端に、先輩に「センスなし」から一刀両断。(笑) そんなテニスとの出会いが、今に至り、テニスで生きているという不思議な人生。 テニスを軸にたくさん勉強させてもらったことを駆使して、 テニス業界、スポーツビジネス界で生きている今現在。 座右の銘は「努力に勝る天才なし」 セミナー講師や研修も得意技。

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