少し前、ウイルソンの新製品ラケットのサンプルを
見せてもらっていた時のこと。
まだストリングも張っていない、グリップのシュリンクも
剥がしていない状態のラケットを手にとって
バランスなんかを確認していた。
私 「ん?なんかこのグリップ、太くない?」
Y氏 「そうですか?」
私 「ウン。これ、G2でしょ? G2,5くらいな感じ」
Y氏 「どれ。ホントだ。少し太いかもしれませんね」
新製品サンプルだからなのか、規格が変わったのかは
わからないが、微妙に太かった。
新製品の赤ラケットを見ていた。
「メガスピン」がウリのニューモデルだ。
開発担当のS氏によると、「超自信作です!」とのこと。
「そうですねぇ・・次はギガスピン、その次はテラスピンでも出しますか」
本当に出しそうな勢いだった。
ちなみにこのS氏、Mr.YONEXとでも言うべき、ヨネックス命の御方。
噂によると、自分の結婚式会場にヨネックス契約選手の
等身大パネルをズラリと並べたとか。(展示会みたいだ)
ワタクシの主観だが、ヨネックスは特に愛社精神が強い
社員の方が多いような気がする。
日本企業という風土も関係しているのだろうか。
で、新製品ラケットを持って、軽く振ってみた。
私 「ん? これグリップ太くない?」
S氏 「え?そうですかぁ(微妙な表情)」
私 「太いっすよ。今出てるRDSも少し太めですよね」
S氏 「やっぱり分かります?」
聞けば、ユーザーのグリップの感触の要望にあわせて、
グリップレザーの素材と厚みを若干改良したそうだ。
結果、グリップレザーが0.2mm、厚くなったのだそう。
やっぱり。
0.2mm、微妙といえば微妙なのだが、それでも分かる。
おそらく使い込んでいく過程で、圧迫されて違和感は
少しずつ解消されていくのだろうけど。
メーカーさんも見えないところで微妙な改良してるんだね。
さすが、モノづくりへの姿勢は素晴らしい。
そういえば去年、ワタクシのラケットもグリップの太さで悩んだっけ。
同じラケットを複数本使いまわすなら、
完璧にコンディションを揃えないとね、やっぱり。
グリップついでに書くと、ワタクシ、ラケットを握るとき
あまり長く持つほうじゃない。
グリップエンドが少し出るくらいに握る。
ラケットがすっぽ抜けるのが怖いのと、
自分を意思をよりダイレクトにラケットに
伝えられるような気がするからだ。
だから、トップ選手たちに多い、手のひらの中に
グリップエンドを包み込むような持ち方はしない。
というか、出来ない。
古くはボルグやリオス、今のトップ選手も比較的
長めにグリップを握っている。
確かにメリットも多いのだろうが、やはり出来ない。
Ken’sのコーチもグリップエンドを隠すように長めに握るコーチが多い。
澤村コーチのサービスなどは完全にこのタイプだ。
みんな柔らかくリストを使って、キレイにラケットヘッドを回す。
きっとセンスが良いのだろう。
うらやましい限りだ。
で、全豪オープンのナダルvsベルダスコを観ていて気づいた。
ベルダスコ、グリップを短めに持ってる。
グリップエンドが見えるくらいの長さで握っている。
それでもあの豪打である。
なんだ、それでもいいのか。
少し劣等感が解消されたような気がした。
ベルダスコと比較してってのも、ご都合主義な気もするが、
ようは思い込みってことで、これでいいのだ。
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