長塚京子ちゃんとの出会いは前回書いた通りですが、
世界の桧舞台で活躍するまでになる片鱗を見せた
(と勝手に思っている)エピソードをひとつ・・・
ある時、京子ちゃんの練習にダブルスを取り入れました。
理由はフォアの強打一本やりのプレイの幅を広げるため・・だったと思う。
(あまりに昔のことでよく憶えていない。)
メンバーは我々コーチ3人に京子ちゃん。
数セットのダブルスを終え、一旦あがってくると、
「なんだ?京子が泣いてる?」
理由は、「みんな、私のところには本気で打ってくれない。」だって。
それを聞いてコーチ達は心の中でつぶやきました。
「だって、お前に強く打つと倍になって返って来るんだもん・・・」
みんなコーチだから、京子ちゃんが強打しにくいように、
コースをついてかわしてたんですね。(ある意味、自衛手段)
彼女はそれを「本気で打ってくれない。」って思ったみたい。
泣くくらいだから、よっぽど悔しかったんでしょう。
でも、「それで泣ける彼女はスゴイ!」って思いましたよ。
それだけ本気ってことですから。
聞いた話では、あのシュテフィ・グラフは小さい頃、
ドイツテニス協会強化選手のセレクションを受けた時、
テスターが、「ホント上手だね。もういいよ。次の子に代わってね。」と言うと、
「イヤダ~!もっとテニスする~!!」と言って、
ネットにしがみついて泣いたそうです。
京子ちゃんが泣いた時、ふとそんな話を思い出しました。
やっぱり、トップになる子はチョット違うのかな。
まだ続く・・・
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