竹島駿朗プロのITF FUTURESベトナム準優勝に続き、
斉藤貴史プロもITF FUTURESトルコでのダブルスで準優勝。
かなりの接戦だったけど、最後は押し切られたようだ。
本人のブログによれば、「まだ今ひとつ波に乗っていない」とのことだが、
シングルスの方もATPランキングで70位ほど上げてきたし、徐々に戻って、
1,000番を切る日も近いんじゃないかと思う。
ガンバレ!
さて、ある日のこと。
そんな斉藤プロからメッセージ。
「ちょっとお話ししたいんですが、電話していいですか?」
あれ、確か今はトルコのはずじゃ。
明日、ダブルス決勝だよね。
何かあったか?
若干不安になりつつ、「電車降りたら電話するよ」と返信。
早く最寄駅に着かないかと、やきもきしながら電話。
「もしもし今トルコ?」
「はい、そうです」
「明日、ダブルス決勝だよね?」
「はい、そうです」
「どうした?」
「相談があって・・」
「なに?(ドキドキ)」
「以前お話し聞かせてもらった、
ラケットのチューンナップをお願いしたくて」
(なんだ・・びっくりした)
「ああ、もちろんいいよ。合わないの?」
「いや、合わなくはないんですけど、1本1本が微妙にちがってて」
「なにが?」
「ウエイトとバランスとグリップです」
「そんなに違うの?」
「いや、微妙なんですけど、確実にちがうんです」
「それを揃えればいいわけね」
「お願いできますか?」
「でも、試合も練習もあるから、一気に全部は無理でしょ?」
「はい、そこが問題で」
「分かった。Mさんに聞いてあげる。また電話するよ」
ラケットスタジオのMさんに電話し、事情を話す。
日本リーグもあること、帰国のタイミングでうまくやりたいこと、
作業に何日かかるかなど・・・
「大丈夫です。3本ずつなら1日でやります」
「マジすか?大丈夫?」
「ためブロさんの頼みならやります!」
ありがたい限りである。
斉藤プロに再び電話。
「やってくれるって。3本ずつ出そう。それで間に合うよ」
「ありがとうございます!」
「いつどうしようか」
「月曜に帰国した時に渡すでいいですか?」
「OK、じゃレック上石神井で」
ということで、成田からレック上石神井に着いた斉藤プロ。
「ラケットは?」
「3本しかないです」
「なんで?」
「出てこなかったんです。どうやらロシアのほうに行っちゃたみたいで」
「これは?」
「こういうことたまにあるんで、いつも3本は機内持ち込みしてるんです」
へぇ、プロならではのリスクヘッジなんだなぁ。
なるほどねぇ。
ということで、あれこれラケットをいじくり回す。
確かに感触がそれぞれ微妙に違う。
まあ、個体差は普通のことだ。
まずは基準の1本を決め、とりあえず2本を揃えてもらうことに。
以降は順次送っても、データがあるから大丈夫。
Mさんに電話し、斉藤プロと話してもらう。
とりあえず方向が決まった。
あとはロストした荷物が届いてから順次作業となった。
良かった、なんとか段取りがついた。
ラケットはプロの命、サムライの刀みたいなもの。
不安ゼロの状態がプレーに好影響なのは間違いない。
これで斉藤プロのプレーもさらに良くなるだろう。
Mさんよろしくお願いします!
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