茶色の芝って、どうしてあんなに唐草模様が似合うだろう。
東京ぼんたかっ!(知ってる人は50歳以上)
さて、宮崎のテニスショップ、エリートプレーヤーズ、
オーナーの山口さんからいただいた写真、まだあった。
これも一世を風靡したラケットだ。
いや、ベッカーが一世風靡したってことか。
ダブルファーストみたいなキャノンサービスを引っさげて
あっという間にトップに登りつめたベッカー。
ダイビングボレーも含め、たしかに衝撃的だった。
サービスが最大の武器だったことは間違いないが、
グリップがどうにも厚く見えて、違和感ありありだった。
フォアハンドストロークも大きなテイクバックから、
インパクト後に肘をたたんで加速していくようなスイング。
バックハンドのスライスは、ギュンと振り下ろし、
インパクト後にラケットヘッドがキュッと立っていく。
これまでのスライスのイメージは形を保ちながら
前に送り出すようなスイングイメージだったので、
なぜスイング後半でヘッドが上がるのか、よくわからなかった。
これまでとは明らかに違った理論のプレースタイルを理解すべく、
コーチ仲間たちと、テニスクラシックやテニスジャーナルの連続写真を見ながら、
あーでもない、こーでもないと遅くまで話し合ったものだ。
ベッカーのバックハンドだけでひと晩語れるって、
そんな時代もあったのね。懐かしいな。
その時思ったのが、プレースタイルにもグリップにも
スイングにも正解はないってこと。
結局、その時代のトップが正解になるのだなと思った。
この頃は、ベッカーがいて、エドバーグがいて、チャンがいて、
まだレンドルもいて、マッケンローもナイキのウェアで頑張ってた。
アガシ、サンプラスは出始めだったのかな。
思えば、プレースタイルはバラバラ。
それだけにテニスを見るのも面白い時代だった。
ワタクシは、デビッド・ペイトが好きだったなぁ。
変則のサービスフォーム、固いストローク、絶妙なボレー、
そして一癖ありそうな顔つきにアディダスのウェア。
ラケットはWilson ULTRA2だったっけ。
スコット・デイビスとのダブルスは最高に面白かった。
あとは、ポール・アナコーンもいた。
プリンスグラファイトに超ローテンションのストリング。
打球音がしないんじゃないかってくらい緩かったのに、
サービスはメチャ速いし、ショットコントロールも絶品だった。
最近はコーチとしてツアーで見かけることもあってウレシい。
またプレーしているところ見たいな、
あ、BORIS BECKER SUPERの話だった。
最初にベッカーが出てきたときは、PUMAのラケットだったけど、シルバーのモデルだった。
多分、モールドは一緒だけど、もちろんシグネーチャーモデルなんかじゃなかった。
そもそもPUMAのラケットなんて市場ではほとんど見かけなかったし、
ベッカーが使ったからこそのブランドだった気がする。
ベッカーがメジャーになってすぐに、このモデルが発売になった。
このラケット、グリップエンドのネジを回すとラケットの長さが変わる。
パワーの欲しい人は長く、コントロールプレーヤーは短めに調整する仕組み。(たぶん)
そんなふうに簡単に長さが変わるラケットの剛性は大丈夫なのかと思うが、
そんな文句も出ないくらいにベッカーは強かったし、巷にもこのラケットが溢れた。
ワタクシ的にはこんなにフェイスの横幅が広いラケットは
面安定性に不安があってとても使えないってことで、
何度か借りて使ったことはあるが、試合で使ったことはない。
ちなみに、PUMAはこの時代、ベッカーモデルのウェアも出していて、
あちこちのコートにベッカーもどきが、
サービス前に顎を上げて体を前後にゆらゆらさせていた。(同年代はわかるはず)
その後、ベッカーはPUMAと条件が合わなかったのか、
使用契約は終了し、ESTUSAというメーカーと契約。
ESTUSA製のまったく同じ(にしか見えない)モデルを使用していた。
モールドってパテントあるはずなんだけど・・・謎。
とにかくプロも華やか。
ラケットも売れた良い時代である。
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