ハガキが届いた。
大阪からだ。
かつて、Ken’sの仲間だった長谷川くんからのハガキだった。
数年前、彼は「やりたいことがある」とのことでKen’sを卒業した。
仕事や会社が嫌になって辞めたわけではなく、
他にどうしてもやりたいことがあって辞めたので、
ワタクシは「卒業」と呼んでいる。
当時、ワタクシとしては珍しく強く慰留したが、
彼の意志は固く、また家庭の事情もあって、
新たな未来図の実現のために故郷である大阪に帰った。
以降、折に触れ近況報告や連絡があり、
一歩ずつ目標に向けて歩み続けているのは知っていた。
無責任な周囲の言葉にもブレず、自分の思いに向けて歩き続ける彼は、
かつての部下だったことが信じられないほどにたくましく思えた。
そしてこのハガキは、会社を立ち上げた挨拶状だった。
とうとう、自分の会社を立ち上げたのだ。
もちろんこれはゴールではなく、新たなスタートラインだ。
これからも色々なことが長谷川君を持っているはず。
しかし強い信念で困難を突破し、更なる高みに到達するだろう。
思えば、彼とはよくぶつかった。
彼は一途な信念の男。
思ったことを言わずにはいられない。
たとえそれが部下でも上司でもだ。
当時は(当時もか)お互いに未熟だっただけに、
不器用にガチンコでぶつかった。
ワタクシとしては、指示待ちの思考停止やイエスマンタイプよりも
遥かに良いと思っていたから、それに応えるようにぶつかったつもりだ。
ワタクシが論破すれば、彼はまた勉強して挑んできた。
もしかすると、ワタクシのほうが勉強させてもらっていたのかもしれない。
そんな長谷川君をKen’sから失ったのは非常に痛かったが、
今もこうしてつながっていてくれて、フィールド違えど
元気に頑張っていてくれるのはうれしいことだ。
もちろん、ずっと一緒に頑張れればそれに越したことはないが、
ワタクシ的には、Ken’sで頑張っていた人間が卒業し、
またどこかで頑張っていることも素晴らしいと思う。
株式会社リクルートが、たくさんのベンチャービジネスの
企業家を輩出しているのは、リクルートという企業のパワーに他ならない。
どんな会社であるかと同時に、どんな人材がいて、
どんな人材を輩出しているかも企業の価値だと思う。
良い辞め方も、あまり良くない辞め方もあるが、
逃げ出すのではなく、前向きに卒業していくなら応援したい。
長谷川君はそんな卒業生のひとりである。
長谷川君の会社: エーフロンティア株式会社
運営サイト: 工具ジェイピー
長谷川君のブログ: モノ作りがカッコイイと思える社会へ
頑張れよ!
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