ちょっと一杯

少し前の話。
金曜の夜(だったかな)、ボスが言った。

 「まだ、帰らないの? もう終わりにして、コーヒー飲んで帰ろうよ」

 「あ、ハイ・・・」

心の声は、「金曜夜にコーヒーっすかぁ?」だった。
声には出さなかったのだが、表情に出ていたようだ。

 「今日は車じゃないの?
  ボクは車だからコーヒーだけど、ビール飲んでいいよ」

ということで、オフィス最上階のラウンジへ。
ここは35階で、とても眺めが良い。
東京湾も一望できるし、眼下には千葉マリンスタジアムも見える。

席についてオーダー。
ボスはコーヒー。(車だからね)
ワタクシは生ビール。

 「遠慮しないで飲んで、飲んで!」

さすがに飲みづらいよっ!

これが、部下だったらまったく遠慮しないどころか、
完全に運転手として使うんだけど。
相手が相手だけに、そうもいかない。
それでも、開き直って2杯ほどご馳走になって解散。

 「送ってくいよ」

との暖かいお誘いを丁重にお断りして別れた。
そのまま、駅前のバーに入って、ひとりでワインを飲んだ。
Vinoglass

いや、別に飲み直したかったわけじゃない。
誤解無きように。

貴重な機会、出来れば一緒にワインを飲みたかったけど、
車じゃ仕方ない。
いつくるか分からない、またの機会に期待しよう。

2~3杯飲んで、ほろ酔いになった。
別の店でもう少し飲もうかと思って、
野球チームのみんなにメールを流したけど、
そんな日に限って、誰も都合がつかないみたいだ。
ということで、「おひとり様」を満喫したフライデーナイトだった。

そういえば、誰かが言っていたが、健康と長生きの秘訣は
人付き合いを悪くすることだそうだ。

宴席には出ない、
パーティーは乾杯だけで退席する、
付き合いで食事をしないなど。

ワタクシは長生きできそうにない。

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