ボートのエンジンの始動は、車と同じようにイグニッション(キー)を回す。
エンジンが掛かると、ピー!と作動確認音が鳴る。
先日の釣りの時、キーを回してもセルが回らなかったり、
エンジンが掛かって走り出してからも
何度もピー!ピー!と始動時の音が鳴ったりした。
電気系がおかしいらしい。
騙し騙しで釣りを終え、仲間とともに電装部をチェック。
バッテリーとケーブルの接続部があやしいということになった。
バッテリーとケーブルの間には過電流を防ぐブレーカーがある。
これがそのパーツ。
過剰な電流が流れると、横の黒いポッチが飛び出して電流を切る。
そしてブレーカーとバッテリーを繋ぐのが、このパーツ。
見ての通り、サビサビである。
これでも接点復活剤とワイヤブラシで磨いた後だ。
初めがいかに錆びていたかってことだ。
とにかくこれでは通電しない。
この錆びたパーツのせいで、電気が流れたり切れたりしていたのだろう。
ここを交換、通電させれば、おそらく直るだろう。
しかし、アメリカ製のボートパーツなんぞ、そのへんにあるわけが無い。
いくつかのホームセンターを見て回ったが、似たようなものも
代替になるようなものも売っていない。
とあるホームセンターの電気部品コーナー。
いかにも詳しそうな店員さんに相談。
「このパーツが欲しいんですけど」
「なんですか?これ」
「ボートのパーツなんです。バッテリーに通電させたいんです」
「ウ~ン、これは無いなぁ」
そんな会話をしつつ、さすがプロ、代替案を出してくれた。
「じゃあ、O型端子とケーブルでつなぎましょう」
ということで、O型の圧着端子を選ぶ。
ところが、こういう小物は袋売り。
ワタクシが必要なのは各サイズ1個ずつだ。
「ばら売り無いんですか?」
「スミマセン、無いんです」
仕方が無いので、袋買い。
そして、端子同士を繋ぐケーブル。
これもメーター売りである。
しかし、必要なのは5センチほど。
さすがにかわいそうだと思ったのか、プチッと5センチほど切って、
「これは差し上げます」だって。
サンキュ~!店員さん。
で、組みあがり。
見れは、「何だこんなもの」って感じだが、
これが無いとボートが動かない。
無駄な部品はひとつも無いのだ。
そしてここに到達するまでには、端子の径からケーブルの太さ、
専用の作業工具まで、いくつものプロセスがある。
それだけにこれを組み上げ、取り付けて
エンジンを掛けた時の感動は大きいのだ。
そんなこんなの面倒なプロセスは非常に楽しい。
子供の頃にプラモデルをつくった楽しさに通じるものがある。
やっぱり、男子はものをつくってナンボだなとか思ったりする。
そしてここにもモノ作り男子が。
センターコンソール外しまくりの、ケーブル引きまくり。
さすがにこれはワタクシには無理。
すったもんだの挙句、無事に取り付け完了。
とにかく、自分の腕でモノが出来たり、直ったりって面白い。
色んな工具を触っているだけでも楽しいし。
男にはそういうDNAがあるのかな。
ということで、こんな本を買った。
モノ作りのこだわりがコミカルに書かれていて、非常に面白い。
そしてここにもモノ作りの応援団が。
こちらは主にプロの工具。
ワタクシのちんけなモノ作りはどうでも良いが、
やっぱり日本のモノ作り産業には
頑張って欲しいと思ったりするのである。
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