コーチは選びましょう

テニススクールに入会してクラスを選ぶとき、
皆さんは何を基準に選んでいますか?
おそらくほとんどの人が「曜日・時間・レベル」で選んでいると思います。

はじめていったスクールだと、優しくてかわいい(?)フロントスタッフから、
「テニスの経験はどれぐらいですか?」「ご都合の良い曜日は?」
「お時間は?」と矢継ぎ早の質問にあい、
「気がついたらクラスが決まっていた。」
なんてことが多いのかもしれません。

最初は仕方ないとしても、クラスが沢山あって、
コーチが沢山いるスクールだったら、
「どんどん浮気をしてみる。」ことをお勧めします。
コーチにも色々なタイプがいます。
もっとあなたに合うコーチがいるかも知れません。

先日、「日本セーリング連盟」というところが主催している
「ヨット教室」に参加しました。

元来、人にものを教わることが嫌いな性格なので、
資格もの以外あまり「○○教室」といわれるものには
行ったことがないのですが、
お世話になっている人に誘われたので、
それほど気乗りしないままに出掛けました。
(しかも23000円は高い!)

土日の2日間での講習だったのですが、
1日目の午後の実技講習でびっくり、
先生の言う言葉が分かりません。

午前の講義で覚えたはずの用語が
ほとんど通用しないではないですか。

その先生はずいぶんとベテランのようで、
自分達で使っている用語をそのまま使っていたんですね。
慣れない操船・海上でパニック状態なのに、
大声で知らない言葉で指示されても分かる訳がありません。
結局その日は、良く分からないまま初日を終え、
「明日休んじゃおうかな。」とテンションは地の底まで落ちてしまったのでした。

2日目、いやいやながらも会場に行くと、
朝いちで先生の発表がありました。

紹介が進んでまた「ガ~ン!」自分のチームの先生は
どう見てもハタチくらいの茶髪ロンゲのオニイチャンじゃないですか。

「あ~ぁ、また今日もハズレか。おなか痛いって帰っちゃおうかな。」
と子供みたいな考えが頭の中をグルグルと・・・
ところが桟橋に出て挨拶し、船に乗り込んでビックリ!!

その茶髪のオニイチャン先生はとても礼儀正しく、
教え方も昨日の100倍分かりやすく、
初心者の自分達を誉めながらうまくノセてくれるではありませんか。
昨日、理解できなくてモヤモヤしていたことも
一気に霧が晴れるように分かり始めました。

おかげで自分達の船は他の船をドンドン追い越して、
難しいターンもこなすほどの上達振りを見せました。
(思わず「テニス出来る?ウチでバイトしない?」と言いそうに・・)

聞けば、先生は大学の体育会ヨット部だそうで、
このハーバーをいつも利用させてもらっているお礼に
講習を手伝っているということでした。

最後に先生は、「これだけ出来れば大丈夫ですよ。ヨットって楽しいですよ。
一緒にやりましょう。」と言ってくれました。
(実際には体育会の練習で無理だとしても)

この講習で再認識しました。

テニスのコーチも一緒です。
良いコーチとは「年齢」とか「見た目」ではありません。

コーチを選びましょう。
専門用語を威圧的にバンバン使ってくるコーチはダメです。
難しいことを分かりやすく教えてくれるコーチを選びましょう。
正しい文法で、正しい言葉を使うコーチを選びましょう。
理論に一貫性のあるコーチを選びましょう。
自分と一緒に喜んでくれるコーチを選びましょう。

茶髪でもロンゲでも若くても、いいコーチはいます。
先入観を捨てて、色々なコーチのレッスンを受けて見ましょう。
きっと自分に合うコーチが見つかります。
そのコーチとの出会いがあなたのテニスを劇的に変えるかも知れません。

ためブロ

ためブロ

福島県生まれ。 普通の公務員の家に育ち、小〜中学校はバスケットボール部に所属。 強豪校のあまりに厳しい練習とレギュラー争いに嫌気がさし、個人スポーツをやることに。 高校で見つけたのがテニス。 当時まだ硬式テニス部は少なく、進学した高校でもまだ「テニス愛好会」だった。 テニスといえば女子、しかも愛好会という緩そうな雰囲気に惹かれ入部。 しかし、女子はおらず、東北なのでクレーコートが使えるまで、毎日ランニングと素振りの日々。 加えて、素振りをした途端に、先輩に「センスなし」から一刀両断。(笑) そんなテニスとの出会いが、今に至り、テニスで生きているという不思議な人生。 テニスを軸にたくさん勉強させてもらったことを駆使して、 テニス業界、スポーツビジネス界で生きている今現在。 座右の銘は「努力に勝る天才なし」 セミナー講師や研修も得意技。

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