ということで、AllstarClassic当日に向けて
体を作っていこうと決めたわけだが、
肝心のテニスの練習もしなければいけない。
まずはパートナーの澤村コーチと練習時間を合わせるところから。
しかし、ワタクシがOKでも澤村コーチがNGとか、
澤村コーチがOKでも、ワタクシが飲み会とか(実はこれが多かった)、
なかなか時間が合わない。
それでも何とか時間を合わせて、深夜練習を積みかさねる。
ショットの確認、ネットでの動きなど、二人で相談しつつ、
調整をしていく。
それでも足りない分は、互いの休日にKen’sららぽーとで練習。
これまた、二人で黙々とショットと動きの調整である。
実は今回、何故かワタクシたちが練習出来る日は、
他のコーチたちが練習出来なかったりと、
嫌われてるわけじゃないだろうが二人練習が多かった。
ということは、マッチ練習が出来ないということ。
おそらく今年に入ってからは10マッチも出来なかったと思う。
このマッチ練習不足が本番の戦いっぷりに影響したような気もする。
やはり、練習とマッチのバランスが大事なんだなと、
今さらながら痛感したところである。
さて、今回のAllstarClassicは初の試みとして、
事前にドローを決定した。
つまり本番で誰と当たるかが分かっているわけで、
当然、練習も勝ち上がりを予測しつつ、
対戦相手を視野にいれたものになる。
これが非常に面白い駆け引きを生んだ。
今までは当日まで対戦相手が分からないから、
練習相手を選ぶ必要も無いし、マッチ練習も
普通に全力でやれば良かった。
しかし、相手が分かっているとなれば話は別。
対戦するだろうと読んだ相手との練習マッチの勝敗は
本番での心理状態に影響するのは必至。
練習とはいえ、連敗すれば相手に有利に働くので負けたくは無い。
しかし、練習マッチで全力を出し切って勝っても、
自分たちの手の内をさらけ出してしまっては、
本番で打つ手が無くなる可能性もある。
非常に悩ましい状態に陥るのである。
この段階でワタクシたちが意識したのは、
旭コーチ・前田コーチのペアだった。
シード決めのプレマッチには出場出来なかったが、
やはり実力のあるこの二人は最初から要注意だった。
プレマッチのスキップで、ドローのどこに入ってくるか分からない。
正直、こっちの山には入らないで欲しいと思っていた。
しかしドロー抽選の結果、二人はワタクシたちの山に入ってきた。
ワタクシたちが勝ちあがれば、第4シードの安部・鹿島と
旭・前田の勝者と準決勝を戦うことになる。
どちらが勝ち上がってきても厳しいのだが、
ペアとしてのデータが無い分、旭・前田のほうがやり辛い。
そんなわけで、ひとまずの照準は旭・前田に合わせることにしたのだ。
意識してかどうかは分からないが、旭・前田とは
一緒に練習をする機会が無かった。
所属会場が違うというのもあるだろう。
ワタクシたちは主にKen’s千葉で、
旭・前田はKen’s四街道で練習していた。
当然、互いの調子は分からない。
「そうとう気合入ってますよ」など噂で聞く程度だった。
そんな折、コーチの全体研修会があり、
終了後、練習会をすることになった。
そしてマッチ練習が始り、ワタクシたちは初めて
旭・前田と対戦することになった。
試合前、澤村コーチが言った。
「今日は様子を見ましょう。
正直、負けたくは無いですが、作戦をさらけ出すのは避けたい。
例のショットのサインは出しませんから封印しておいてください」
試合が始まった。
やはり旭・前田は強かった。
結果は3-6でワタクシたちの負け。
ワタクシのサービスを落としての負けだった。
いくつかのパターンを封印したとはいえ、
負けてしまったのには正直、動揺したが、
澤村コーチの「ちょっと悔しいですが、今日はOKです」
との言葉を信じるしかない。
その後、さらに二人練習を積み重ねる。
そして本番直前のある深夜、
Ken’s四街道で練習しようということになった。
その晩、集まったのは、稲葉コーチ・松元コーチ・畠山コーチ、
そして、旭コーチ・前田コーチだった。
澤村コーチが業務の関係で遅れていたので、
ワタクシはコートに出ずに待っていたところ、
旭コーチ、前田コーチが、「一緒にやりましょう」と
声を掛けてくれた。
一緒にひと通りのアップを終え、マッチ練習。
ペアの揃っている、稲葉・畠山vs旭・前田で試合。
やっぱり皆、上手い。
食い入るようにプレーを観察した。
しばらくして、澤村コーチが到着。
試合をしようということになった。
澤村コーチ 「どうします?旭・前田とやります?」
ワタクシ 「・・・・いや、このタイミングでやりたくない。
稲葉・畠山とやろう」
2回続けて負けると本番に響くと思ったのだ。
これを聞いた澤村コーチは、「Maltさん、絶対に負けたくないんだな」と
心の中で思ったそうだ。
稲葉・畠山との試合はいちおう勝利。
当然、旭コーチ・前田コーチはワタクシたちのプレーを
しっかり観察していたから、手の内をすべてさらすわけにはいかない。
微妙な空気の中での練習マッチだった。
そんなこんなの神経戦的な駆け引きを繰り返しつつ、
本番に向かっていったのだった。
ウ~ン、なかなか終わらないな・・・申し訳ない。
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