さよならだけが人生だ

もとは唐の漢詩らしい。
井伏鱒二が翻訳し、寺山修司が愛した言葉だ。

ということで、新年早々にサヨナラだ。
といっても、サヨナラ勝ちだけど。(コラコラ)

最近、このブログも野球の話しが少なくなって、
ホッとしている人もいると思うが、
決して野球をやめたわけではない。
単に12月は忙しくて参加出来なかっただけ。

年明け一発目、試合があった。

この試合は新年最初の試合であると同時に、
参加しているリーグの今期最終戦でもあった。
しかも、我がチームは現在、最下位争い中。
この試合に負けると、今期の最下位が確定してしまうという、
色んな意味で重要な試合だったのだ。

Dsc_7034100

相手は、昨年のリーグ優勝チーム。
過去、ここには1度勝っただけで、公式戦では全敗している。
つまり、この2年以上、一度も勝っていない相手なのだ。

試合が始まった。

初回、1点を失うも、なかなか締まった良い展開だ。
2回で1点を奪い返し、同点に追いつく。

ピッチャーは2番手。
3回・4回を0点におさえる。

Dsc_7014101

頭をかすめるデッドボールなんかもありつつ、
試合は進む。

3番手のピッチャーはワタクシ。
1対1という緊迫した場面での登板は、正直緊張するが、
アドレナリンが噴き出す、ワクワクする展開でもある。

5回、ランナーを出すも0点でおさえる。
そして6回、フォアボールでランナーを出してしまう。
その後、レフトオーバーのランニングホームランを浴び、
2点を許してしまう。

これで1対3。
マウンドを降りる。

その後、幾度となくチャンスが訪れるが、
打線が繋がらず、無得点が続く。
ヤバイ、このままではワタクシの2点が
そのまま負けに繋がってしまう。

最終回、7回裏の攻撃。
なんとか粘って、せめて同点にして欲しい。
祈るような気持ちで応援するも、2アウト。
もうダメだろうと、スパイクを脱いだ。

すると、どうしたわけかファオボールやら盗塁やら
ヒットで1点を返した。
2対3、あと1点で追いつく。

その後、なんやかんやあって、
気が付けばワタクシの前のバッター。

2アウト、ランナー1・3塁。
ワンヒットで同点、長打ならサヨナラの場面。
もう、この打順で勝負は決するだろう。

固唾を呑んで見守る。

  打った~!

ゲゲッ!ファーストフライ・・・・終わった。

と思ったら、ファーストが落球。
1点入って、3対3の同点に。

次は・・・・え?オレ?

ヤバイ、もう終わりだと思って、スパイク脱いじゃった。
スパイクに履きなおす時間も無いので、
テニスシューズのままバッターボックスに立つ。

最終回、同点、2アウト、ランナー1・3塁。
打てればサヨナラ、打てなければ引き分けで、
リーグ最下位が決定するという大場面。

ここで自分に打順が回ってくるとは。
しかも、テニスシューズだぜ。

こういう場面で「ああ、ヤバイ・・・」と消極的になるのか、
「おいしい場面だぜ!」と思うかで、結果が分かれる。
ちなみにワタクシ、「やった!おいしい!」と思うタイプ。

ファール2球で、2ストライク・1ボール。
追い込まれた。
もう振っていくしかない。

4球目、高めのストレート。
思い切り振り抜いた。

レフトとセンターの間にボールが飛んでいく。
追いつくな!抜けろ~!

  抜けた~!!!

左中間を破るサヨナラヒット。
2年ぶりの勝利、そしてリーグ最下位脱出に望みをつないだ。

メンバーが言うには、サヨナラヒットのボールは、
顔より高い完全なボール球だったらしい。
どうりで、「お前は、岩鬼(byドカベン)かあ~!」って
みんなが叫んでたわけだ。
まあ、頭より上じゃなければ、じゅうぶんにヒッティングゾーンだ。

 

とにかく、完璧、ヒーローである。
気持ちいいなぁ。
えらいぞ、オレ。

いやいや、今年は良いスタートが切れた。
やっぱり、正月からバッティングセンターに行ったのが良かったか。

あ・・・テニスの練習、まだだ。

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