波乱の週明け。
月曜日、アポが7~8件入っていた。
入っていたっていうか、自分で隙間隙間に詰め込んだのだけど。
しかし、最初の打ち合わせからタイムオーバー。
次の打ち合わせ時間になってしまい、
中抜けして打ち合わせをして、また戻った。
何とか3件目の時間ギリギリに打ち合わせが終わる。
しかし約束の時間になっても、相手が来ない。
どうしたのだろうと思って手帳を見た。
打ち合わせ場所がオフィスではなく、
Ken’sららぽーとだった。
やっちまった。
慌てて相手に電話&謝罪。
超特急(←古い表現)でKen’sららぽーとへ。
ホントにゴメンなさい。
分かっているのに、無理な予定を組む
ワタクシがいけないのです。
ということで、試打インプレ。
とうとうこのラケットを試打する日が来た。
Wilson [K]PRO STAFF88
フェイスサイズ: 88平方インチ
ラケット長: 27.0inch
バランスポイント: 平均315mm
重さ: 平均349g
フレーム厚: 17.0mm
グリップサイズ: 2・3・4
ストリングパターン: 16×20
メーカー希望小売価格:37,800円(税込)
ツアーモデルの教科書みたいなスペックだ。
いまさらプロスタッフに関する説明などは不要だろう。
それほど多くのトッププロから一般プレーヤーに愛され、
いくつもの時代を築いたラケットである。
このラケットを初めて見たのは、ジミー・コナーズの写真だった。
なんてカッコイイラケットなんだろうと、よだれが出た。
なんていうか、完璧に均整のとれたインダストリアルデザインというか、
芸術品というか工芸品というか、とにかくその美しさは
他に類を見ないものであったと思う。
しかし、当時の価格で6万円くらいだったそのラケットは、
シューズから親指がコンニチハするまで買い換えられないほど
貧乏だったワタクシの手の届くものではなかった。
ちなみにこの時、すでに職業コーチである。
カッコ悪いなぁ。
発売から数年後、プロスタッフを手に入れた。
お世話になっていた近くのテニスクラブの
先輩コーチがお下がりをくれたのだ。
憧れのプロスタッフを2本手に入れ、舞い上がるワタクシ。
さっそく、ガットを張って使ってみた。
なんともハードなそのスペックは、ワタクシが使うことを
拒否するかのように扱いづらいものだった。
結局、2週間ほど使ってお蔵入りになった。
まだまだ修行が足りないってことを
ワタクシに教えてくれたのだろう。
そういう意味で、思い出の1本でもある。
あ、そんな昔話なんかどうでもいい?
そりゃそうだ。
スミマセン。
で、結局のところ、プロスタッフはプロスタッフなのだ。
時代は変われど、変わらないものがある。
そんな感じ。
カラーリングは、初期プロスタッフのイメージを
うまい具合に進化させたカラーリング。
サイドにはサンプラスのシグネーチャー入り。
これは異論反論もあるかもしれない。
ただ、ジャック・クレーマーとスタン・スミスが良くて、
サンプラスがダメだって話しは無いかって気もする。
(サンプラスは好きだけど、個人的には要らないかな)
泣かせ所はここ。
かつてのウイルソンを彷彿とさせる、
レザーグリップにホワイトのグリップエンド。
さて、期待に胸を膨らませて、試打ラケットラックから取り出した。
340gオーバーなんてラケット、振れるのかと思いながら持ち上げる。
さすがに少しズシリとしたが、ツアー系のバランスなので、
極端に重くないトップ部は意外に扱いやすい。
確かに全重は重要だが、バランスが取れていれば
扱いにはそれほど困らない。
自分の思い通りにヘッドを回してくることが出来れば、
追い込まれた場面でもなんとかなるものだ。
もちろん、長時間のプレーをするとどうなるか分からないが。
ということで、いちばんの心配だったウエイトはなんとかOK。
打球感はプロスタッフの打球感である。
いや、プロスタッフだから当たり前なんだけど。
懐かしい打球感であることは間違いない。
しかしながら、遠い記憶を呼び起こして、
初期モデルと比較すると、素材の進化もあるのか、
かなり打ちやすくなっている。
劇的に飛ぶとは言わないが、抜けるように気持ち良く飛んでいく、
フェイスの芯のエリアが少し広がったように思う。
これって、フェイスサイズが3平方インチ広がった効果なのか?
実は、3平方インチくらい広くなったって、
たいして変わらないだろうと思っていた。
ところがドッコイ(古っ!)、かなり飛びが良い。
もちろん、ボールがぶっ飛んでいくことは無いが、
プロスタッフらしさのままに、少しだけ扱いやすくなっている。
これはサービス、ボレーにも言えることで、
ガッチリ腕を前に振らずとも、しっかりブロックすれば
ボールが飛んでいくし、ハーフボレーも楽だ。
サービスもそこそこキレのあるボールが飛ぶ。
まあ、簡単にいうと、プロスタッフのテイストそのままに
素材と3平方インチ拡大によって、
見事に進化したラケットだと思う。
実はかなり気に入って、しばらく使っていたのだが、
腕が上がらなくなったり、振り切れなくなったりはしなかった。
さすがに女性にはおすすめできないが、
「プロスタッフなんて、とてもとても・・・・」と思っている
男性プレーヤーにも門戸を(少しだけ)広げた1本だと思う。
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