忘れ物

小学生男子というのは、こんなものなのだろうか?
とぼけているというか、とにかく忘れ物をする。

前日に用意しておいた絵の具セットや書道セットも
いざ、家を出る時にはすっかり忘れている。

ひどいときには、手ぶらで「いってきま~す!」と。
「ランドセルは?」と聞くと、「あっ、忘れてた!」
なんてこともあった。

真冬の寒い日、着ていったはずの上着を忘れることもしばしば。
帰り道、寒いと思わなかったんだろうか。
不思議である。

雨降りの日、朝持って行った傘をささすに帰ってきた。
朝、雨が振っていて、帰りにあがっていたのならまだ分かるが、
帰りもしっかり降っているのに、手ぶらで濡れて帰ってくる。
「傘は?」と聞くと、「あ、忘れた」って。
本当に不思議である。

朝、靴下を履いていったはずなのに、裸足で帰ってくる。
しかも、その靴下は無くしてくる。
おまけに、友達のものらしい見覚えの無い靴下の
片方だけがポケットに入っていたりする。
どんな遊びをしていて、こうなるのか。
まことに不思議である。

そういえばワタクシ、小学校の時は忘れ物王だった。

今の小学校は忘れ物をしても、家に取りに行かせたりは
しないようだが、昔は取りに帰らされた。
思えば、毎日とは言わないが、3日に2回は帰ってたような気がする。
そう考えれば、血筋なのか。

最近の小学校は、麦茶や水を水筒に入れて持っていく。
ところが、その水筒を持ち帰るのを忘れる。
スペアの水筒を持たせても、それも忘れてくる。
最後には、弟のキャラクター入りの可愛い水筒も動員される。
そして、それも忘れてくる。

先日のこと、学校から帰るも、また手ぶらだったそうだ。
先週末から忘れっぱなしの水筒を持ち帰るはずなのに。

 「水筒は?」

 「あっ、忘れた。明日、持って帰りま~す♪」
  (↑ 友達と遊びに行くことで頭がいっぱい)

 「ダメ!取りに行きます!」

学校に強制連行となった。
(徒歩2分だが)
学校に着くと、入り口に担任の先生が。

 「待ってましたよ。
  あなたの忘れたのは、金の水筒ですか?
  それとも、銀の水筒ですか?
  それとも、この黒の水筒ですか?」

 「黒の水筒です・・・」

先生、ナイス!

楽しそうな女性の先生だが、そのセンスに爆笑。
子供はばつが悪そうだったらしい。(笑)

ワタクシの担任だった女性教師は、
鬼のように怖い先生ばかりだった。
こんな先生に教わりたかった。

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